作家志望ごころ

今となっては恥ずかしさすらなくなってしまったのだが、作家(小説家)になりたかった時期がある。

中学から大学までそうだったと思う。

ネガティブな理由としては会社に勤めたくなかったからで、会社の中で何が起きているのか知らないのでとても怖かったからだ。

ポジティブな理由は、才能があると思ってたからです(告白)

言葉で説明できないだけで、純文学の良さとかもちゃんとわかってたし、その証拠に現代文の試験の点数はよかった。(証拠とは)

……

厳密に思い出してみると、きっかけはライトノベルだった。というのは、巻末に原稿募集の広告が入っているから。今のラノベも同様なんだろうか。

文芸雑誌とかも知らなかったので、そのような広告を見てはじめて、「このようにして職を得るのか!」と思い込んでしまったのですね。可愛いげがある。

それで高校は文芸部に入った。

(正確には「文学部」という名前だったのだ。『僕はかぐや姫』に出てくる男子校か?)

ちゃんと冊子を作る部活だったので、書くものは書いていた。というか当時書いたものはまだ「なろう」に置いてあるので読まないでください。

 

だけど、どこの新人賞にも応募することはなかった。

ラノベの新人賞って確か原稿用紙300枚とか必要で、そんな量は書けないのである。しかも1回応募したくらいでどうにかなるものではない。なんども応募して1次審査をとおっただの通らないだのを繰り返して、やっと入選したりするものだ。だから、とにかくたくさん書かないといけない。

それが僕には無理だった。「応募できる量を書く」ということにすらたどり着かなかったので、はたからみるととても作家志望には見えなかっただろう。今の僕にも見えない。

 

じゃあ「量」じゃなくて「質」はどうなの、という話だが、

「純文学のよさもわかってた」と前述したけど、良さがわかるのは僕だけじゃなく他の人もそうなのですごいことではない。音楽でいうとカノン進行の曲を「良い」といっても「それは大体の人がそう思うよ」と言われるだけだ。(音楽のことなにも知らないから、適当)

 

もう最近では空想の話を書くことは全くなくなってしまった。なので、本当は作家になりたいわけではなかったんだと思う。

作家になりたいやつが書かずにいられるわけないと思うからだ。